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看護実践に求められる感情労働とメンタルへルス/ストレス文献memo

2022年3月10日更新

感情労働に伴う感情対処育成のためのWeb版教育プログラムの検討(原著)
キーワード: 感情労働/感情対処/Web版教育プログラム/認知再構成法

看護実践に求められる感情労働とメンタルへルス

精神障害の労働災害保険請求件数は増加傾向⇒労働者のメンタルヘルスが社会的問題⇒看護師のメンタルヘルス対策は喫緊の課題

看護師の職務ストレス
.量的労働負荷(過重な仕事量や長時間におよぶ仕事の継続)などだけでなく
2.感情労働者としての質的労働負荷

感情労働(emotional labor)の定義

仕事の一部として,組織的に望ましい感情になるよう自らを調節する心理的過程(Zapf, 2002
感情労働を行う頻度+期間 +ストレス強度=感情労働の大きさ(Morris & Feldman, 1996).

看護における感情労働の特質
長時間・長期にわたる患者の感情的なケア=看護師自身の感情管理+患者の抱く苦痛や疾患に対する支援
現在のの看護教育では,看護師が感情マネージメントを学習し,トレーニングするプログラムは十分でない(Smith, 1992/2000).

若手看護師のメンタルヘルス不調の背景

肉体的労働負荷+感情感情労働における感情マネージメントの習得不足

看護師の効果的な感情対処

看護師の感情対処のら4つの傾向
・患者感情優先対処=基本的な教育内容⇒自己抑制や自責的対処と連動していることが推測される
・自己感情優先対処
“患者感情優先対処”と“自己感情優先対処”は,患者・看護師自身の両感情に対処してバランスをとることができず,患者と看護師自身のどちらかの感情を優先する態度となり,バーンアウトとの正の相関関係
・両感情調整対処=患者に共感的にかかわりながらバーンアウトのリスクは低く,感情労働を担う看護師にとってより効果的な感情対処方略であ=
・両感情回避対処
バーンアウトとの負の相関関係

感情対処育成のための認知再構成アプローチ

感情労働の主要な構成概念(Hochschild, 1983/2000)
表層演技(surface acting)=自分の外面的な感情表出の仕方を変える方略⇒感情を抑制し不快感情を喚起しながら意図的に笑顔を表出するときの感情価のズレが,バーンアウトの要因(金子・小玉,2013;関谷・湯川,2014).

深層演技(deep acting)=経験される感情を状況に適した形に変化させる方⇒深層演技を行うほど職務満足感が高まるとする研究結果(Chou et al., 2012)がある反面,心理的ストレスや自己欺瞞との関連が指摘

本来,深層演技は出来事や状況に対する解釈を変化させる“再評価(reappraisal)”にあたり,ネガティブ感情の低減に有効であり精神的健康を促進する可能性が指摘されている(Grandey, 2000).

感情労働の中でも深層演技によるネガティブ感情の低減には,看護師の感情対処が関連し,認知の再評価が有効である.
メンタルヘルスを保ちながら感情労働を担うために,患者と自己の両感情に対処する“両感情調整対処”を促進する方法として,認知再構成法を用いたWeb版教育プログラムの開発を試みた.

<用語の定義>
認知再構成法(cognitive restructuring)
過度にネガティブな気分・感情と関連する認知を再構成することによって,心身へのネガティブな影響の緩和や予防を目指す療法(伊藤,2005).

※内容をシンプルに明確化するため、敢えて割り切った語尾を使用しております。

出典:金子多喜子ら;感情労働に伴う感情対処育成のためのweb版教育プログラムの検討,日本看護科学会誌,2019(39)45-53

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