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感情社会学からのストレス研究vol.8

2022年1月6日更新

2000年まで感情労働研究は、情動制御研究の知見とモデルの援用。=統制された条件における各制御方略の即時的な影響・効果検証であった
<感情労働の本質の問題点>
仕事を継続させる中長期的な、感情経験の役割・機能検証がなされていない
<事例>
看護師が、「本心は怒りを感じてた。しかし怒りは不適切な感情だから感じないふりをする」
⇒即自的にはストレス低下をもたらす適応的な方略
⇒中長期的には、自己欺瞞にさいなまれバーンアウトのリスク

状況をどのように再評価するかによって、影響・効果は異なる

中長期的には、各種心理的変数の帰結は異なってくる

再評価検討方略

・対象帰責「対人の人格的問題だから仕方ない」
・自己帰責「自分の対応不備が招いたから仕方ない」
・文脈帰責「仕事が忙しいから仕方ない」

社会通念
「感情」は、意思によってコントロール不能と思われている。
「感情}=「個性」と認識されている。
山田(1996)

心理学的な感情労働の先行研究

・「自然な感情経験と作られた感情表出のずれ(感情不協和)」は労働者の心理側面に与える影響のみを問い、実証研究は見当たらない。
・感情労働と言う概念は、社会学から誕生した。Schaubroeck&Jones(2000)

社会学のような複雑な議論を心理学的に研究していくには、単純化が求められる。
心理学では、より簡潔な形で結果を示すことが求められる。

感情労働研究は、本格的に心理学的研究が開始されてから日が浅い。
<知見が一致しない理由>
・ほかの変数の影響に起因するのか?
・概念規定の不備に起因するのか?
「自然な感情経験」と「作られた感情経験」は、本質的に異なる概念
両者の関係性に起因するストレスへの影響は、負だけではない。
なぜなら
ストレスは、負のストレスだけではない。
期待される、やりがい、達成感、、、
特に心理的側面に影響するストレスは、決して見過ごされてはならない重要な問題であると考えられる。

感情麻痺

深層演技により、自然な感情に対する適切な品地の欠如に起因する場合、「感情麻痺」の状態Hochschild(1983)

日本は「おもてなし」と言ったような組織が労働者により感情労働を行わせる傾向がある。武井,2006
感情労働は、現状に有益な知見を提供できるほど進んでいない。

※出所:感情労働研究の概観と感情労働方略の概念規定の見直し,榊原良太,東京大学大学院教育学研究科紀要(51).indb,2011

文責:タニカワ久美子
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