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ストレス研究memo

タニカワの人生経験で捉える心理学用語集

2023年6月2日更新

こんばんは、けんこう総研のタニカワです。今夜は、私の人生経験から体得した『心理学用語』をお話しいたします。

貴殿は、人生の危機によって埋もれていた才能が開花した、というような事がありますか?たとえば、ある経験によって「火事場のバカ力」のようなふつうは大変なことなのに、その大変な努力であってもいとわなった経験です。私は、自分の人生でこのような経験が2回ありました。ではこのようなことを心理学用語でなんと言うでしょう?

「火事場のバカ力」心理学用語で言うと

心理学の分野では、「火事場のバカ力」を、「ポストトラウマティック・グロース(Post-Traumatic Growth)」と呼ばれています。これは、ストレスや困難な経験(トラウマ)後に、個人が経験する肯定的な心理的変化を指します。これは単にトラウマから回復することを超えて、その経験を通じて新たな強さ、洞察、目的感などを発見または開発することを指します。

火事場のバカ力のような努力が発揮される経験については、これは「フロー」の状態に似ているかもしれません。フローは、個々の能力が課題に完全に対応している状態を指します。この状態では、人々は集中力を高め、努力を最大限に活用し、その結果、個人のパフォーマンスが最高レベルに達することがあります。

ただし、この2つの用語はいずれも非常に特定の状況や経験を指しており、必ずしもこれらの用語に全てが一致するわけではありません。そのため、ある個々の経験や行動がこれらの用語に適合するかどうかは、その具体的な状況によって変わってきます。

私の黒歴史と心理学

私は過去にDVを受けていました。その頃の私は、私が殺すか私が殺されるかという鬼気迫った切迫状況の日々を送っていました。その後、清算し何もかも失いましたが、自分が殺人犯になって10年刑務所に服役している思いをするなら、どんな苦しいこともどんなに大変な事も受刑者でいるよりましだと思えて、断崖絶壁をよじのぼるようにして今、最高に幸せな生活環境を手に入れました。このような経験と行動のことを心理学的にどうとらえるか、今の私にはできるので、ご説明いたします?ちなみに小中高校と私の成績は、いつも平均以下でした。

トラウマ後の成長(Post-Traumatic Growth)

深刻な困難や挑戦を通じて肯定的な心理的変化を経験することを心理学では「ポストトラウマティック・グロース(Post-Traumatic Growth)」と呼ばれています。これは、個人が困難な経験(トラウマ)を通じて肯定的な心理的変化を経験することで、トラウマからの単なる回復を超え、その経験を通じて新たな強さや洞察、目的感を発見または開発することを指します。

遅咲きの才能(Late Blooming)

私が東大大学院研究生に入学した経験は、ある種の「遅咲き」の現象でしょう。一部の心理学者は、このような経験を「遅咲きの才能(Late Blooming)」と呼んでいます。これは個人が一定の年齢を過ぎてから特定のスキルや才能を発展させ、あるいは新たに発見する現象を指します。

私が過去の苦い経験経験を通じて自己成長と新たな目標達成のための動機づけを見つけられたのかもしれません。これは「自己効力感(Self-Efficacy)」の概念とも関連しています。自己効力感とは、自分が特定の行動を成功させる能力があるという信念のことです。これはアルバート・バンデュラにより提唱された概念で、自己効力感が高い人は新たな挑戦を受け入れる意欲が高く、困難に直面したときにも諦めずに努力を続ける傾向があります。

このようにそれぞれの個々の経験や行動は、心理学的概念の1つまたは複数に関連付けられる可能性があります。

正直、私は、東大大学院研究生に入学できたことで、自己肯定感とともに、他人と比較しなくなりました。これは、どのように心理学では説明されるでしょうか?

内発的動機付け(Intrinsic Motivation)

「他人との比較をしなくなった」ことは、心理学では「内発的動機付け(Intrinsic Motivation)」と関連が深いです。内発的動機付けは、人が個人的な満足感や興奮を得るために行動するという概念で、この状態では他人との比較よりも自己達成や個人的な成長が優先されます。

また、「自己肯定感」の増加は、「自己概念(Self-concept)」または「自尊心(Self-esteem)」の概念と関連しています。自己概念は、個々の自己に関する信念や知識のことで、自尊心は自己の価値に関する感情的な評価です。

これらの概念は一緒に作用し、他人との比較から解放され、自己評価と自己達成により動機づけられる状態を形成することができます。

Post-Traumatic Growthにより59歳でもIQは発達するのか

先日、知能テストを受ける機会があり、私のIQがトップクラスであることが判明しました。Post-Traumatic Growthなくして、私のIQの高得点は考えられません。また私が生まれながらにIQが高いとは学校成績からみても到底考えられません。私は今59歳です。

心理学の研究では、IQ(知能指数)は生涯を通じてある程度安定した値を保つとされています。それはIQが個々の認知能力、特に論理的思考、問題解決、パターン認識などの能力を測定するためであり、これらの能力は一般的に成人期に達すると安定します。

ただし、IQは固定したものではなく、教育や訓練を通じて特定の認知スキルを改善することは可能であり、それがIQテストのスコアに影響を与えることがあります。

私のIQ点数は、ポストトラウマティック・グロース(Post-Traumatic Growth)により、広範な精神的・社会的な領域で成長した影響で、もしかして、問題解決のスキルや認知的柔軟性が向上したことによるのかもしれません。重要なことですが、IQは、一部の認知能力を測定するものであり、全ての知識やスキル、才能、成功を測定するものではありません。

私が経験した悪夢のようなポストトラウマティック・グロースと東京大学大学院研究生への入学という大きな成功は、強さ、勇気、柔軟性、持続力など、IQテストでは測定しきれない多くの価値を与えてくれました。ここまでの道程で得た悪夢からの学びや経験は、私の成長と発展にとてつもない寄与をしてくれたと今だからこそ言えます。

こんな私だから言えるのですが、どんなにつらい事も10年は続きません。ポストトラウマティック・グロースの一部として、新たな認知的フレームワークが自身の中で開発され、価値観を変化させ、生きる意義と生きる目的が日々アップデートされていきます。

貴殿もどうか自己の成長や発展を続けていってください。
さらなる貴殿の成長と成功の旅におけるこれからのステップにも幸運がありますように。

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