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ストレス研究memo

ストレス研究ラザルスの場合No.76

2024年5月21日更新

リチャード・S・ラザルスの1966年の著書『Psychological Stress and the Coping Process』は、ストレス反応が個人の事象の評価(認知的評価)に依存することを唱えた重要な研究です。
ラザルスはストレスと対処に関する理論的枠組みを提供しており、特に心理学やストレス研究において重要な位置を占めています。ストレスの認知的評価が個人の心理的および生理的反応にどのように影響するかを理解するのに大切です。
ラザルスの原著論文は、現在インターネットアーカイブとして全文読むことができますす。右記アンダーラインをクリックいただくと閲覧およびダウンロードができます。

セミナー講師タニカワ久美子が女性社会人に向けて講義をしている画像

ラザルスの理論は、ストレス管理や心理的健康に関する介入を設計する際に非常に重要です。

セリエとラザルスの違い

リチャード・S・ラザルスとハンス・セリエは、それぞれストレスに関する理論を提唱しました。セリエのストレスに関する考え方は、昨日一昨日一昨昨日とくわしく3日連続でこのブログで解説してきました。
そのアプローチや焦点には、セリエとラザルスはいくつかの違いがあります。
同時に、彼らの理論には共通点も存在します。以下に、ラザルスとセリエのストレス理論の主な共通点と相違点を開設していきます。

共通点はストレスの存在

ラザルスとセリエの両者は、ストレスが人間の健康や行動に重要な影響を与えることを認めていました。
二人とも、ストレスが初めて身体的および心理的反応を引き起こすことを示した研究発表をした博士です。

ストレスの定義も焦点も違う二人

ハンス・セリエの場合
セリエは、ストレスを生理学的な反応として捉え
「一般適応症候群 (General Adaptation Syndrome, GAS)」という概念を提唱しました。セリエは、ストレスが身体に対してどのように影響を与えるかに焦点を当てています。セリエのモデルでは、ストレスは「ストレッサー」と呼ばれる外部の刺激によって引き起こされ、身体がこれに適応するために3つの段階(警戒、抵抗、疲弊)を経ると説明しています

リチャード・S・ラザルスの場合
ラザルスは、ストレスを心理学的なプロセスとして捉え、特に「認知的評価(cognitive appraisal)」に焦点を当てました。ラザルスは、ストレスは個人が状況をどのように評価するかによって決定されます。つまり、同じ状況でも個人の評価次第でストレスとして認識されるかどうかが異なるとしています 。

ストレス対処のメカニズム

セリエの場合、対処は主に生理学的な適応メカニズムを指し、ストレスに対する身体の反応が中心となります。
ラザルスは、対処(coping)は認知的および行動的なプロセスとして捉えられています。つまり個人がストレスにどのように対応し、適応するかに重点を置いています。ラザルスは「問題焦点型対処(problem-focused coping)」と「情動焦点型対処(emotion-focused coping)」の2つの主要な対処戦略を提唱しました

理論の適用範囲

セリエは、主に生理学的ストレス反応に基づいており、医学や生物学の分野で広く適用されました。
ラザルスの理論は、心理学に基づいており、特に心理的健康やストレス管理に関連する領域で広く適用されました。

ラザルスとセリエのストレス理論は、異なる視点からストレスを理解するための重要です。明日からは、いよいよラザルスのストレス戦略について解説していきます。

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