睡眠というと、身体の疲れをとるためと思っていませんか?驚くことにじつは睡眠は、脳の中の清掃時間でもあるのです。私達が寝ている間脳はどうなっているのか今回はわかりやすくお話いたします。
私たちの体は37兆個もの細胞からできていますが、細胞からでる老廃物や、新陳代謝で死んだ細胞などをリンパにはきだしています。
『リンパ』という言葉、女性の方はエステなどでよく使われてる名前『リンパドレナージュ』として聞き覚えがあるコトバだと思います。
細胞の外に出された老廃物を運搬して捨てる仕組みがリンパです。
老廃物は、網目状になっている血管から漏れ出してからリンパ管に入り、再生出来る老廃物と最終的には血管に流し出され処理される老廃物とに分別されます。
老廃物を再生させたり掃除したりするリンパは全身に張り巡らされていますが、脳だけは、リンパが見つかっていませんでしたが数年前、ロチェスター大学で、脳内のリンパの仕組みを世界で初めて明らかにしたのです。
この『脳内のリンパは、寝ている時に非常に活発に働く』ことが注目を浴びました。
脳の細胞は大きく分けると2種類です。その内、神経細胞の栄養補給や脳のバリア機構などさまざまな役割を担っているグリア細胞が縮んで神経細胞の周囲に「大きな隙間」を作り出していることが分かりました。
脳の老廃物はこの隙間を伝って脳の細部に入り込み、神経細胞の周囲にリンパ液として滲み出すという仕組みです。寝ている間に神経細胞に隙間が拡がって脳の老廃物がリンパ液で一掃でき、脳外へと運び出されます。
長時間眠るよりも睡眠の質
睡眠について、こんな悩みはありませんか?
・短時間睡眠
・夜中に何度も目が覚める
・眠れない
これらはアルツハイマー病の発症リスクを高めると報告されていましたが、睡眠の質が悪いと脳の老廃物を掃き出すことができずにいるために、老廃物が蓄積して認知症のリスクを高めるといるのではないかと睡眠と脳の関係がだんだんと解明されてきています。
私たちは一生の内、四分の一以上は眠っています。眠りは脳の清掃時間だとしたら、徹夜をしたり、睡眠時間を削ってまで残業しても何も良い成果を出せないことが証明されました。 寝るとは質の良い睡眠、つまり熟睡時間を確保させることです。さて今日はぐっすり眠れそうですか?




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