このご時世、企業ではパワハラ(パワーハラスメント)に大変気を使っています。あなたも、今の職場で異性の従業員と話す時や、上司や後輩と話す時など少なからず気を使っているのではないでしょうか?パワハラは、働く人の“働き方環境”を悪くさせメンタルヘルスの不調を促しますから絶対にやってはいけません。
間違いだらけのメンタルヘルス対策研修
ですが、企業のメンタルヘルス対策研修で、『上司が部下に対する声掛け』や『社員の性格や性質を知る心理テスト』などの内容の研修が実に多いことに疑問を持ちます。
私が健康経営コンサルティングで訪問している会社で、部下に厳しい管理職の方がいらっしゃいます。一見すると高圧的な印象で、その下に働いている部下はさぞびくびくして働いているのかしらと思いがちですが、それがけっこう楽しそうに働いていて職場の雰囲気もピリッと引き締まりながらも明るいのです。
一方で、別のコンサルティング訪問した会社で、部下に対する言葉掛けのマニュアル、つまりコンプライアンス規定なるものをつくり、管理職は、平社員というと言葉が悪いですが、肩書きの無い従業員さんには気を使いまくって、辞めないように、傷つかないようにしている会社がありました。そんなに気を使っているのに、部署の上司の職場でのアンケート結果は最悪の評価でした。
声掛けが、メンタルヘルスを崩す引き金ではない
いくら口調が丁寧で優しくても、部下の仕事を“フォローアップ”してくれるか、放置するの違いが部下の評価につながり、強いては部下のメンタルケアに繋がるのではないでしょうか。
行動心理学をもって職場の一人一人の行動心理を知ったところで、また言葉に注意する研修を受けても、何の意味もありません。じやあどういう対処をとったら良いんだ!とイラつかず深呼吸して読んでください。
人事(と言っても人事課といった部署ではありませんよ。社会や組織の中で、個人の地位やプライドのことです)に大切なのは、会社内の結びつきを得ることです。上司が人事を助けることで、部下の仕事からのストレスの悪影響を救いだします。
社員をストレスから守る取り組みとしての研修やセミナーに取り入れたいものの1つとして、WHO(世界保健機構)が推奨しているEMDR(Eye Mobement Desensitization and Reprocessing)があります。小手先だけの心理テストやコンプライアンス規定よりも、大切な社員をどうしたら不必要なストレスから守れるのか、その方法を会社は、全力でみつけなければなりません。見つけた先に生産性の向上があり業績アップに繋がる事が約束されるのですから。
今日も健やかなビジネスライフをお過ごしください。
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