1.5兆円産業の健康食品ブーム
こんにちは、けんこう総研のタニカワです。先日、カフェインを多量に含む「エナジードリンク」などの清涼飲料水の急性中毒患者が増えていることが、日本中毒学会の発表で明らかになりました。
カフェインはコーヒーにも含まれています。私が企業内管理栄養士だった頃、みのもんたさんが司会をつとめたお昼のワイドショーの長寿番組がありました。みのもんたさんが番組内で健康食材を食べると、その日の夕方のスーパーは番組で紹介された食材が売り切れとなったそうです。
その番組の中で、よくコーヒーが取り上げられていたのを覚えています。眠気防止にコーヒーは、誰もが周知ですが、「コーヒーを飲むと痩せる」と謳われたのです。
「バラバラバラ」の脂肪分解した後はどうなるの?
カフェインには、リパーゼという消化酵素の働きを活発にする働きがあります。このリパーゼは、脂肪を分解する酵素です。 リパーゼの役目こそが特保飲料のCMにある印象的なセリフ「バラバラバラ」ですね。しかしリパーゼによって脂肪が、脂肪酸とグリセリンに分解されても燃焼しなければ意味がありません。
健康も「過ぎたるは及ばざるがごとし」
カフェインは、ストレスホルモンであるコルチゾールを体内で増加させるマイナスの働きもあります。今回のニュースに取り上げられたような、エナジードリンクに含まれるカフェインの過剰摂取による死亡事故の多発は、心拍数を増やし、血圧を上昇させてしまったためです。
ダイエットの味方のはずのが、敵に化けるカフェイン
さらにカフェインには、体にエネルギーを蓄えさせるために糖分を欲して脳に間違った指令を出すことがあります。それだけではありません。ダイエットのためにコーヒーをブラックで飲み、空腹をブラックコーヒーで紛らわすことが増えると、カフェインは筋肉を分解してしまい、ダイエットで取りたかった内臓脂肪を逆に増加させてしまう危険性もあります。
前回のコラムで、カフェインはビタミンCを阻害することを書きました。とても反響が大きく、数名の方から直接メッセージをいただきました。ありがとうございます。かくいう私は大のコーヒー好きです。原稿執筆などで1日中デスクワークをしていると、かるくマグカップ5杯くらい飲んでいたのではないでしょうか。そしてコーヒーの濃さは次第に濃くなっていました。コーヒーでストレスを紛らわしているのに、コーヒ-を飲んで眠気はとれても、肝心のストレスは何もとれなかったのがコーヒーが濃くなった原因です。
前回コラムをご高覧いただいたならばコーヒーを飲めば飲むほど、ストレスがたまるのは、当然なことお解りですよね。それで私は、コーヒーをきっぱり断ちました。
コーヒーの飲み過ぎは、トイレが近くなるのにむくむ理由
カフェイン飲料に含まれているナトリウムは、カリウムによって尿と一緒に出されます。コーヒ-を飲み過ぎると、カフェインの利尿効果で多くの尿と共にカリウムが排出してしまうとコーヒーに含まれるナトリウムだけが残ってしまいます。むくみの原因は、塩分であるナトリウムです。コーヒーの飲み過ぎでカリウム不足に陥り、どんどんむくんでしまいます。
コーヒーの長所と短所をしっかり把握
コーヒーは一日の摂取量をカップ3杯(400g以内)程であれば、無害な嗜好品です。カフェイン飲料は、効き目は飲んでから約30分後ぐらいからだということを覚えておきましょう。30分後に、カフェインが脳内の交感神経に作用してアドレナリンを分泌して、体脂肪燃焼の一助を担ってくれます。
コーヒーのアロマは、とても香り高いですよね。たとえコーヒーを飲まない人でもリラックスを与えてくれます。コーヒーに限らずカフェインを含んだエナジードリンクは、生産性を上げるポテンシャルを持っています。情報バラエティ番組などからの主観的判断ではなく、客観的な事実を正しく捉え力を身につけましょう。




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